~ ご飯の炊き方と同じぐらい大事なお金の知識 ~
 
刺激的なタイトルに引かれた皆様、大変申し訳ありませんm(_ _)m 。
本書には、「こうすれば、投資で大もうけ!!」というような目新しい投資方法は何も書かれていません。
私自身そういった内容が書かれている本をたまに本屋で立ち読みしたりするのですが、そういった本に書かれているのは、大抵比較的短期の取引をしてキャピタルゲインで利益を得ようというものが多い気がします。著者はこのような投資方法を「投機」と呼び、このような投資方法をそもそも否定しています。それどころか、個人で特定の企業の株を購入することすら否定しています。
本書で紹介されている「1億円つくる術」といのは、「収入を増やす」、「支出を減らす」、「投資をする」という極めて地味で地道な方法です。しかも30代後半あたりからはじめた場合、本書で紹介されている方法だと「1億円つくる」のはかなり難しくなっています。1億円つくれるのは20代から投資をはじめないとちょっときついかなと思わせる内容となっています。
しかし、だからこそこの本は一読に値する本だなと思います。本書では
- 「ローリスク・ハイリターン」はありえない
- 「コストを下げることは最も確実にリターンを上げる方法である」
- 人生で取れるリスクの許容限度を把握する
など地に足のついた提言が数多く目につきます。
このような提言から著者の「投資はギャンブルではない」というメッセージや著者の「お金に対する誠実なスタンス」を感じ取ることができます。
次にあてはまる方は本書を一読してみてはいかがでしょうか?
- 「貯めるのが目的」というような使い道のない貯蓄が100万円以上ある。
- 自分の月々の収支を把握するため、家計簿をつけているがいつも続かない。
- 自分が加入している保険の内容と金額を正確に把握できていない。
 できたとしても、それぞれの保険に加入している理由を明確に説明えきない。
- 投資をはじめたいが、どのような債券、銘柄を購入すれば良いかわからない。
余計なお世話ですが、本書を読んで「将来が不安だから」と無理に生活を切り詰めて貯金ばかりしている若者が、
 正しいお金の知識を身につけ健全にお金を増やしていっていただければと願います。
お金を健全に増やす4つの方法
- お金の基本原則を押さえる- お金の方程式とは、
 将来のお金(目標)=((収入 - 支出)+資産)×運用利回り
- お金は「フロー」と「ストック」で管理する- フローとは、給料とか家賃とか食費とか、出たり入ったりしながら流れていくお金です。
- ストックは貯金のようなすぐには動かないお金。
- まずは、フローを常にプラスでまわすことから。
 
- 投資で最も確実にリターンを上げるにはコストを下げる。
 「コストを下げることは最も確実なリターンを上げる方法である。」ということも、お金の基本原則である。
- 自分のリスクの許容限度を知る。
 大きなリターンを得ようとするのなら、自分の許容限度いっぱいまでリスクをとったほうがいい。
 そのとき、最悪の場合をシミュレーションし、自分がどこまで耐えられるかがわかっていれば、
 ギリギリまでリスクをとることができます。
 
- お金の方程式とは、
- 収入を増やす- 仕事から得られる収入は
 時給×労働時間
 で決まります。とすれば収入を増やす方法は二つしかありません。
- 収入をあげるために「労働時間を増やす」のはやめるべきです。
- 自分の時給を計算してみて、何をするときも「時給で考える」習慣をつけてみましょう。
 「自分を一時間いくらで売っている」と考え始めると、見えてくるものがあります。
 自分の時間とお金の交換比率を知ると時間の価値を再認識できます。
 時給を上げるためには、まずこのような意識改革からスタートすることです。
- 自分を高く売ることに成功している人は「この仕事をできる人が他にいない」という共通点があります。
 自分を希少資源化するための最も有効な方法は、ジャンルの違うスキルを組み合わせることです。
 「みんなができること」を組み合わせて、「私にしかできないこと」にすればいいのです。
- 「やらないことを決める」
 自分の時給を高めようと思うとスキルアップのために、とかくすべきことをリストアップしたくなります。
 しかし、それは逆で「何をするか」より「何をやらないか」を決めたほうがいいと思います。
 今の時代やることを増やすのは簡単です。しかし時間と労力は無限ではないのです。
 
- 仕事から得られる収入は
- 支出を減らす- 支出を減らすというと、やりたいことがあっても我慢するとか、そういう縮小の発想になりがちです。
 しかし、それには強い意志が必要ですし、長続きしません。
 「我慢をしない」ことは、支出を減らす仕組みを考えるときの大前提です。
- ムダな出費のチェックは「人生の三大出費」すなわち、住宅、教育、保険の見直しから手をつけていきます。
 大きいところからナタを振るうのが支出削減の大切なポイントです。
- 家が賃貸と購入とでは、それぞれにメリットでメリットがあります。
 経済合理性でなく人生観を基準に選択するようにしましょう。
 ただし、費用対効果で考えるなら中古一戸建てだと思います。
- 保険は時々見直すべきです。
 一番いいのは、保険専門の独立系ファイナンシャルプランナーにきちんとお金を払って見直してもらうことです。
- 支出を減らすために提案したいのが、あらゆる事にインターネットを活用することです。
 原則として大抵のことは同じものならネットで買うほうが安い。
 
- 支出を減らすというと、やりたいことがあっても我慢するとか、そういう縮小の発想になりがちです。
- 投資をする- 「お金は普通預金に入れておくのが一番いい投資だ」と主張する人もいます。
 確かに預金であれば資産は減らないのが事実ですが、私は「投資より普通預金のほうがいい」とは
 思いません。
 なぜなら正しい知識さえあれば、投資で着実に増やせると思うからです。
- 普通預金に預けっぱなしの人は銀行に搾取されていると思います。
 たとえば10年国債でも金利が1.3~1.5%ぐらいあります。ところが普通預金の利息は今0.1%以下です。
 銀行にしてみれば、ほとんど金利を払うことなくどんどんお金が集まってきて、それを1.5%で運用することができる。これが「銀行に搾取されている」というゆえんです。
- 私は投資とはマラソンのようなもの、それも勝つことをよりも負けないことを目指すマラソンだと思います。
- 投資とは、今使えるお金を将来に送ることです。
 逆にお金を借りるということは、将来使えるお金が使えなくなってもいいから、現在に持ってくるということです。
- もし、今すぐ使うあてのないお金が100万円あるのなら、投資したほうがいいのは言うまでもないでしょう。
 これが「今使うお金」と「将来に送るお金」のバランスをとるということです。
- 投資の鉄則5つのキーワード- 長期投資を始めて1~2年後は、正直言って儲かっているかどうかわからない状態があるかもしれません。
 ところが過去のデータを10年単位で見ると、プラスのリターンが実現できていることがわかります。
 投資は長期で行うのが鉄則です。
- 分散
- 低コスト投資には手数料など、コストがかかります。
 手数料などは極力安く押さえることを意識しましょう。
- インデックス「インデックス運用」をやろう。
 「インデックス運用」とは、「日経平均株価」とか「TOPIX」など、市場の平均をあらわす指数と同じ運用益を狙う投資方法です。
- 積み立て投資における欲望と恐怖を克服するためには、積み立てで機械的にやるのがいい。
 努力や意思とは関係なく、淡々と少しずつ買い続ける仕組みをつくるのが一番です。
 
- 長期
 
- 「お金は普通預金に入れておくのが一番いい投資だ」と主張する人もいます。
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