「記事トレ!」日経新聞で鍛えるビジュアル思考力
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板橋 悟
日本経済新聞出版社
売り上げランキング: 5768
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~ 新聞なんて読んでどうするの?と言うあなたに ~
本書は、著者が考案した日経新聞の読み方と「ピクト図解」という図解術の解説本です。
この本で特徴的なのは、日経新聞と「ピクト図解」を利用して、ビジネスの勉強をしようという点にあります。
通常の「日経新聞の読み方」系の本は、日経新聞を経済の動向を捉えるための媒体であると定義し、日経新聞に書かれている主要なデータや、記事を通じて経済を把握していきましょうという主旨であることがほとんどです。まあ、"日本経済"新聞なので当然といえばそれまでですが。
しかし、本書では日経新聞のそういった読み方をある意味否定し、変わりに著者が仕事で出会った会社社長たちから聞いた読み方を紹介しています。そして、その読み方を更に深く追求するために「ピクト図解」を用いたビジネス分析の方法を紹介しています。
自分自身が「新聞なんて見てもな~」ニュースとかってテレビやネットでわかるし~という人間だったので、この本を読んで人並みに新聞を読む動機が持てたことが読んでて一番大きかったかな~という気がします。
本書のキーワード
- 日経には、1面や2面より、もっとすぐに役に立つページがあるんだよ。わたしがじっくり読むのは企業面、消費面
- そもそも、日経の記事には難易度がある。新聞のインデックスは、『このページは難しいか簡単か』がわかる”目印”のようなものだ。
- ビジネスパーソンにとって大事なのは3W1H。誰が(Who)、誰に(Whom)、何を(What)、いくらで(How much)だ
- 新聞にはこの「3W1H」の要素が欠けた記事がとても多い。そして実は、この「書いていないことに気づく」ことが、また周囲から一歩抜け出す新聞の読み方につながったのです。
- 疑問におもったことを自分なりに考えてみる。想像してみる。これがまずビジネスについて考える訓練になります。
- 日経の読み方には3つのレベルがある。
- レベル1は「理解」です。「知識」を得ることともいえます。
- レベル2が「会話」。「『今日の日経平均はあがりましたね』というやりとりは、世間話と同じ。事実を言っているだけだ。ビジネスにおける『会話』とは、記事に対して自分の『意見』を持ち、それを戦わせることなんだ
- 「会話」の先にあるのは、新聞記事からビジネスを「発想」する、レベル3です。
- そもそも、「ビジネス」とは何でしょう。「ビジネスとは、交換である」
- 「タテ×ヨコ2組のペア」
- 「誰が、誰に」という関係が「ヨコのペア」です。
- 「何を、いくらで」というペアの関係性が「タテのペア」です。
- 常に「タテ×ヨコのペア」を探し、2組セットで考えること。これがすなわち、「ビジネスの構造をとらえる」こと
- ダイアグラムを描く基本手順
- まずSTEP1、「誰が」を描きます。法人であれば、長方形のマークを描きましょう。
- STEP2で描くのは、「誰に」。つまりそのビジネスでモノ・サービスを受けとる側を描きます。個人の場合は、ヒトのマークです。
- STEP3は「何を」、つまりモノ・サービスを表すマルのマークと、それが動く方向性を示す、先端を塗りつぶした矢印。
- 最後に、STEP4。「いくらで」にあたる「¥」マークと、STEP3とは逆向きの先端を塗りつぶさない矢印を記入。
- すぐに全体像がつかめないような複雑なビジネスを表現するには、まず細部に目を向けることが必要になります。
- プレイヤーが3つ、4つと登場する複雑なケースでは、まず先のステップに従って、2つのプレイヤーごとのダイアグラムを描きます。そして、それぞれのパーツの関係性を考え、組み合わせるのです。
- 手を使ってダイアグラムを描くと、その内容は画像イメージとして右脳でとらえられ、蓄積されていきます。手を動かすことが大事なのですから、ビジネスダイアグラムを描くときはパソコンを使うのはやめておきましょう。
- みなさんにとって大切なことは、「ヒト×モノ×カネ・リーディング」と「ビジネスダイアグラム」を使い、日々、日経新聞を読んでドリルのように繰り返し記事を「解いて」トレーニングすることです。
- 学習効果の高い記事
- 日経新聞全体の中でいえば、企業面、消費面、新商品面。
- ヒントとなるキーワードが「無料」「事業提携」「新規参入」「業界初」
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